日本昔話

エマです、こんにちは。

日本だと、日本の昔話はとても身近。幼稚園に絵本があったり、TVでアニメで観たり。私自身は何といっても、「坊や、良い子だ、寝んねしな」のまんが日本昔話を観ていた世代。自分が小学生の頃、日本の怖い話の本が流行っていて、「3枚の御札」や、きのこのおばけが出てくる話が大好きでした。

長男が現在週1で通う日本語学校では、長期休みの時にお題が出されるか、もしくは自分たちで好きな日本の昔話の本を読んで、感想文を書く課題が出されます。我が家には日本の昔話の絵本はそこそこにありますが、語り口調が古臭く独特なので、日本語の未熟な長男には中々難しい。一応「猿蟹合戦」「桃太郎」「笠地蔵」「干支の話」「大工と鬼六」などは読めました。

そんな中、重宝しているのが、「まんが日本昔話101 」。DVDはめちゃくちゃ高額なので、本で購入しました。

ドイツに住む長男には想像しずらい場面などもあるので、簡単なものを出来るだけチョイスして、課題用に取り組んでいます。「舌切り雀」や「花咲か爺さん」などは比較的分かりやすく、そこまで人死がでない分、長男にもピッタリです。「猿蟹合戦」「因幡の赤うさぎ」で悲しい思いをした長男、日本昔話を読む際は、必ず前もって、「誰か死ぬ?」と訊いてきます。「花咲か爺さん」も犬のシロが欲張り爺さんに撲殺されてしまったので、ちょっと悲しかったようです。

日本昔話は、勧善懲悪の話が割合多く、悪者が罰を受けると「やった、やったー」となるじゃないですか。所謂復讐劇ですよね。勿論西欧の昔話だって、子供に語らないだけで、グリム童話などの結末も似たようなものが多い。それでも日本昔話は最後まで明確に語るんですね。だから、因果応報、善い行いをすれば報われる、やられたらやりかえす、悪者は死して償う的な流れを聞いて育つ訳です(イソップ物語も結構因果応報の話が多いですが、ドイツではあまり読まれていません)。それでも、日本昔話を読んで育った私を含め、どの子供たちも健やかに育っていけるというのは、結局人間がやって良い事・悪い事などの善悪の判断がきちんと出来るようになる為の環境があってこそなのだと思います。それを学ぶ為の段階の1つが、絵本や漫画・アニメで日本の昔話を知る事なのかな、と感じました。中々ドイツで育つ我が家の子供たちには馴染みがない話ばかりですが、読んで、悲しかったり怒ったりと感情が動く事と、それを言葉にしてみる事の大切さが、彼らに伝わるように願うばかりです。

 

私の好きな日本昔話の絵本。ちょっと子供には怖いかも。