兄弟同士の呼び名

エマです。

次男は長男のことを日本語で「○○兄ちゃん」と呼びます。次男が長男の事をそう呼ぶのは、私がよく「○○兄ちゃんとXXしようか。」みたいに話すからだと思います。ドイツ語では何故だか名前ではなくて、「Bruder! / ブラザー!」と呼んでいます。知人の男の子の孫たちもそう呼んでいるそうで、何でかね〜なんて話たりもします。普通なら対等ですから名前で呼び合うものなのに不思議。この現象、実は男の子に多くて女の子にはあまりないのです。

私自身は長男には基本的に「あなたはお兄ちゃんなんだから」とは言わないようにしています。身体が弟より大きい事や年齢差による経験値の違いから、弟を馬鹿にしたりすると、それは嗜めます。それでも、まだ7歳ですから「いつも次男ばかり、自分ばかり我慢」と、思うところはあるようです。こういうところのフォローは匙加減が難しいです。

因みに長男は次男の事を日本語名で呼びます。多分一緒にいる事の長い母親である私がそう呼ぶのを聞いていたからでしょう。なので、次男が長男と同じ幼稚園に入ったばかりの頃は、恥ずかしそうに慣れない感じでドイツ語名を呼ぶ事もありました。最近はドイツ語名で次男を呼ぶ事が多くなりましたが、時と場所によって使い分けるのも上手になってきたように思います。

次男もこれから長男の歩いた道を通って行くので、ドイツ語が強くなるにつけ、そして共通の友だちと兄弟2人で過ごす事が増えれば、いずれは兄の事もドイツ語名で呼んでいく事になるのでしょう。ちょっと淋しい。

家族の呼び方と言えば。

都下農村出身のうちの父は、父母を「オットゥ、オッカァ、じいさん、ばあさん」、地方地主階級出身の母は家族を「父さん、母さん、姉さん、兄さん(○○ツァン)」と呼びます。明治生まれの親に育てられた世代ですから、生まれ育ちによって言葉使いも異なるようでした。私は現代一般普通のサラリーマン家庭出身なので、「お父さん、お母さん、お姉ちゃん」ですね。

こんな事を考えていると、井伏鱒二の本を不図思い出す。

『「槌ツァ」と「九郎治ツァン」はけんかして私は用語について煩悶すること』

では良い週のスタートを。