ドイツの児童文学

エマです、こんにちは。

久しぶりにドイツの児童文学を再読しました。もう日本でもドイツでも廃版なのですが、まだ中古では入手可能なようです。

ドイツ児童文学とはいってもこの本、元々11歳の少年が、学校の宿題として書いたもので、書ききれずに長編となり、それが一冊の書籍となったそうです。まさに奇跡の一冊です。

大学生だった頃、講義の後のバイト帰りに、CD屋さんのすみやに隣接して建っていた文教堂に行くのが日課でした。そこで外国文学の棚を覗いて、面白そうな本を少ないバイト代の中から購入していました。この本はたまたま、雑誌か何かで紹介されていて、面白そうだと思っていたところ、文教堂で見かけて手に取ったのだと記憶しています。未だに文教堂のカバーをつけたままの本をドイツに持って来ました。

この本の主人公は実存するアウグスブルグのホルバイン・ギムナジウムに通う11歳の少年で、アウグスブルグの街が舞台となっています。中世の街であるアウグスブルグがあわや石食い虫によって崩壊する危機に直面するというドタバタ劇。私も以前、近隣の郡都市に住んでいたので、アウグスブルグはよく遊びにいった街。久々に再読して尚、アウグスブルグの街の様子が目に浮かび、懐かしく思います。調べたところ、作者である少年は、今は作家にはならず、一旦教職についた後、現在は別の職業で隣国にいるみたいです。

 

ドイツ児童文学といえば、プロイスラーケストナーですよね。ケストナーはほぼ日本語訳で読んでいますが、年を重ねてやっとその面白さに気づいて、再読するのが楽しみです。そして英語圏の児童文学で好きなのは矢張り、「穴」で有名なルイス・サッカー。廃版の本も中古で探し出して読んだりしています。ただドイツ語にも日本語にも翻訳されていない本が多々あって、英語が苦手な私には手が出ない。英語は出来た方がいい、出来たらそれは便利で世界も広がるだろうとも思うのですが、語学って相性があると思うのです。ドイツ語とは親戚語だから、ドイツ語が出来れば英語も出来るだろう、と思いつつ、やっぱり相性が悪いとしか言いようがない。何なら英語とドイツ語の合いの子のオランダ語の方が余っ程分かりやすい。そういえば長男の教科書を領事館にピックアップしに行ったら、初めて英語の教科書が配布されました。懐かしのニューホライズンです。これでも見ながら英語を一からやり直そうかと思う今日この頃です。

 

何にせよ、言語がなんであれ、どんなジャンルであれ、漫画も含め、読書は面白いし楽しい。文章を読むのがとても遅い人間ですが、新しい本を開拓しつつ、昔読んだ本も再読もしていきたいと思います。

 

それでは皆さんもお体に気をつけて、麗しい初夏をお過ごし下さい。