止まったままの時間

エマです、こんにちは。

今日は月に1度の御奉公、1時間弱かけて会社へ行って来ました。私の座席のあるフロアには私を含めて3人のみ。快適快適。

長い在宅勤務や会社の電子書類奨励の為に、PC上での資料チェックや資料作成には慣れてはいるものの、新規のクライアントからの細々とした資料の確認・整理や比較など、やっぱり紙媒体が視覚確認しやすい。折角会社にいるのだから、THE印刷☆

私は以前の職業柄、今の業種もそうですが、外部から届く書状や書類にはまず、受領日の判を押します。最近はメールやら電子書類で受領する事も増えましたが、電子判子はマスト。役所や公的機関からの書状は受領日確定の為に必ず受領日の判を押します。日本だと原紙は汚さないとか、会社内でルールがあると思いますが、ドイツでは必ず原紙に判子が基本です。更に作業上、日付の横に、誰が作成し、レビューをし、ゴーサインを出したかイニシャルを入れていきます(今は電子ヒストリーで管理)。うちの会社は各自イニシャルを使って作成者や書簡受領者を明確にします。例えばカール・シュミット(Karl Schmidt)さんならばKSですが、よくある氏名故、既にKSが使われている場合には、ミドルネームの頭文字を入れたりします。例えばミドルネームがハインツ(Heinz)だったら、KHSを使います。また、以前の職場で使っていたイニシャルをもじったりする事もありますが、各部署で周知される必要があります。婚姻等で姓の変更時は原則イニシャルも変更しますが、旧姓でのイニシャルのままにも出来ます。私のイニシャルは、入社時に既にチームの先輩が使っていたので、以前の職場で使っていたイニシャル+αをそのまま使用、姓変更後も使い続けています。

長くなりましたが、まぁ折角会社にいるのだからと、幾つか資料を印刷し、早速受領日の判を押そうと、引き出しから判子を取り出し、今日の日付にしようとしました。そしてそこに2020年3月19日で時の止まった判子を見つけたのでした。

そう、コロナの感染者数がジワジワと増え始めた2020年2月半ば、出来る限り在宅勤務にせよと社命があったのにグズグズ出社していたこの日、会社を閉鎖・完全在宅勤務になったのです。そして最後に押した判子は2020年3月19日。全ての時が、今まで当たり前だと思って過ごした日常が、一瞬にして止まってしまったのでした。

時は過ぎ、非日常が日常になってしまった現在。今日は2022年4月21日。時が経つのは早いもの。もうあれから2年以上の月日が流れた。私の引き出しの中で、判子たちは主人が戻るのをじっと待っていたのだろうか。何となく感慨深い気持ちで、私は日付をクルクルと回して、本日の日付の判を押したのでした。

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