我が家の名付け・子供編

エマです。

前回の続きの子供編です。子供たちが生まれるにあたり、色々自分なりに考えてみました。

私は三姉妹ですが、全て父方母方の祖父母が命名、もしくは命名に関わっています。時代背景ですかね。姉は長女というのもあり、父の名前から漢字を一つとって、強引に「美」を最後につけて女子名としましたが、あまり見かけない名前です。母としては付けたい名前があったそうですが、当時はまだ父方祖父母宅に敷地内同居をしていたのもあり、仕方のない名付けの流れになってしまったようです。私と妹の名前は母方祖父の意見を入れて、生まれた月の旧暦月から取った名前です。自分の名前は仕方がないですが、自分の子供の名前を付ける事すら出来ないというのも、少し悲しい。とはいえ名付けに関する恨み言を聞いた事がないので、両親も納得しての事だと思います。

私には若い頃から、将来生まれるであろう自分の子供の名前を考えて一人悦に入る癖がありました。今思い返すと、結構珍妙な名前や流行りの名前が多くて恥ずかしい。なので、分別がつくのに時間がかかりましたが、ある意味高齢出産だった事が功を奏して、子供たちには普通の名前を付ける事が出来ました。じゃなかったら変な名前を付けた事間違いなし。苗字が難しい分、誰にでも読める名前、よくある名前というのは、私の中では名付けを考える中での前提条件でした。

国際結婚をして国際児を出産した場合、考えられる名付けのパターンは以下のようになります(ドイツ語圏)。私の個人的な経験や感じ方が主観となっている事もありますので、その点ご留意下さい。

 

  1. 外国名1つ
  2. 日本語にもありえる外国名1つ
  3. ダブルネーム1つ (2つの名前にハイフンを入れて1つの名前にする)
  4. ミドルネーム (外国名+日本語名、外国名+外国名)1つ

 

 1. 外国名

これは普通にドイツ語名だったり英語名だったり。最近はドイツでは外国名を付けるのが流行っており、北欧名や東欧名、有名人の名前をつける事も多いです。エキゾチックな響きが良いようです。但し、外国名ならでの宿命で、スペルを間違えたり、稀なスペルにしたり、ちょっとDQN名と言われがちなケースもあります。

映画「Home alone」が流行った際、ケビンという名前を付ける親が多く、今ではDQN名の事をケビニスムス、もしくはシャンタリスムスと言って揶揄します。

名前にも一般的に古臭い名前や、時代を感じさせない一般的な名前、付けるのを憚られる名前(アドルフ・ルドルフ系の名前)、聖書の登場人物の名前など、色々ありますが、日本のように色んな漢字を組み合わせて名前を創り出すという事はありません。そういった意味では日本語は柔軟なところがあります。

 

2. 日本語にもありえる外国名1つ

例えるならばアンナ。Anna と名付けて、安奈や杏奈のように漢字をあてる。Kai と名付けて海・佳と漢字をあてる。漢字にも限度があるので、時によってはキラキラな名前になりがちです。

 

3. ダブルネーム1つ (2つの名前にハイフンを入れて1つの名前にする

ドイツ人はダブルネームをつける事がややあります。苗字と同様、ハイフンを入れると1つの名になる為、ダブルネームで呼んであげなければなりません。例えば Karl-Heinz (カール・ハインツ)やAnna-Marie (アナ・マリー)。2つの名前がワンセット。なので、日本語名をダブルネームに入れると、呼ぶ方が苦労するので、いずれは呼びやすいドイツ語名のみで呼ばれる事になるかと思います。

 

4. ミドルネーム (外国名+日本語名、外国名+外国名)1つ

ハイフンなしで2つの名前(王家のように複数名でもOK)をつけます。この場合、日常的には1つ目の名前で呼ばれる事になります。

 

私たち夫婦もしくは私自身が名付けの際に考えた事。

まず上記2と3は最初から除外でした。そして旦那も日本語名も付けたいという事だったので、自然と4のドイツ語名+日本語名となりました。何故日本語名+ドイツ語名にしなかったかというと、ドイツ在住でドイツ人から呼びやすい名前を第一名としてつけた方が良いと判断したからでした。

ドイツ語名を考えた際、時代を感じさせない一般的な名前を前提としました。また、私自身が考慮に入れたのは宗教関連の事。当時聖書の登場人物の名前が流行っていました(エリアスやパウルなど)。これも考えたのですが、私は聖人名の方を選択しました。旧教徒は基本通常の名前の他に聖人の名前を取った洗礼名を付けます。勿論、本名として聖人名を既に付けている場合は、その名前、もしくは改めて別の聖人名で洗礼します。一方で旦那は新教徒。新教徒は聖人名であろうとなかろうと本名で洗礼を受けます(新教に聖人信仰がないので)。そして我が家の子供たちは新教徒として洗礼を受ける事になるだろうと、私は出産前から予想していました。その為、本名を聖人名にしようと考えていました。うちの旦那と義弟は時代を感じさせない一般的な名前で且つ聖人名。聖人名といっても普通のドイツ語名です。そういうのを目指してみました。その中で、義実家に関わる職業の守護聖人の名を長男に名付けました。次男には兄の名前と同じ韻をふんだ聖人名を付けました。

日本語名は、分かりやすい読みやすいをモットーに。旦那は漢字二文字が見た目的にカッコいいので良かったようで、色々考えてみましたが、漢字二文字だと読みは大抵四文字五文字。名前が長いと外国人にはカクカク・カタカタ角ばって聞こえるようで、名付け候補から除外されました。なので、漢字一文字三文字読みで候補を挙げました。実は、「豊」がいいなぁと思っていたのですが、旦那曰く、発音がユダみたいで、絶対揶揄われるという事でボツになりました。確かに日本語名で外国語にすると変な意味の言葉だったり、そう聞こえる事もあるようです。これは名付けの際に気を付けるべき点かもしれません。知り合いにウスノロさんという人がいますが、日本だったら絶対苛められる対象かもしれません。私自身、自分の苗字をモジって揶揄われた事がある為、名付けの大切さが身に染みて分かります。そもそも揶揄ったり苛める方がおかしいけれど。言った本人は面白おかしくしようと思っただけでしょうが、私にとっては未だに忘れられない出来事です。

最終的に我が家はドイツ語名+日本語名で落ち着きました。ドイツ語名の方は兄弟共に韻をふむ形の名前になっています。日本語名もセットといえばセットかも。ドイツ人は基本子供たちをドイツ語名で呼び、私や両親、日本人は日本語名で子供たちを呼びます。子供たちも名前が二つある事を理解しています。昔ドイツのTVで、大人になった国際児の方が、日本語名で呼ばれた事がなくて、淋しく、日本語名をつけた意義はなんだったのか、みたいな事をインタビューで答えているのを観た事があり、とても印象に残りました。全ての人がそう思うとは思わないけれど、名前を付けた以上、使うのが望ましい。それに私にとっては日本語名の方が発音がしやすいので、日本語名で呼ぶ事にしています。我が家は男の子だけですが、女の子の名付けも屹度楽しいだろうな、なんて思ったりしています。名付けは、親にとって初めてする子供への贈り物。よく考えて付けてあげられると良いですね。

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