この時季になると観たくなる映画2選

エマです。

昨年のこの時季に、映画のお題がありましたね。そこでも1本だけ映画についての記事を書きましたが、私には毎年夏が来ると必ず観ていた邦画・洋画があります。

高畑勲氏の「火垂るの墓

 

火垂るの墓 [DVD]

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ドイツでもこの時季にTV放映してくれます。幼児にしか出せない声を、と子供が節子の役を演じました。本当に切なくて、何度観ても涙無くしては観ることが出来ません。原作は読んだ事がありませんが、この映画だけで十分に戦争の痛々しさが伝わってきます。両親を亡くした幼い子供たち。誰もが自分が生きる事に精一杯で、誰も2人に手を差し伸べてはくれません。幼過ぎて、誰かに助けを求めたり、差し出された手を受け取る術をしらない子供たち。どんなに意地悪されても、あの親戚の家にいたら死ぬ事はなかったのだろうか。清太は本当に死んでしまったのだろうか。

 

ルイ・マル氏の「さよなら子供たち

 

さよなら子供たち [DVD]

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これは私が高校生の頃、図書館によく通った頃に見つけて、毎日にように何回も何回も繰り返し観た映画。ナチス・ドイツに侵攻された戦争下のフランス。多感な子供たちが戦争の不条理さを突きつけられた切ない瞬間を、静かに美しく描写した映画です。

戦争を題材にした素晴らしい映画はまだまだ沢山あります。不条理な戦争によって失われた命が2度とは戻っては来ないものだから、切なく、また「生」はかけがえのないものだと気づかされる。本当はそんなものは戦争を知らない世代の感傷や綺麗事に過ぎないのだろう。それでも少なくとも、そういう人間らしい気持ちを思い起こさせてくれる、こうした珠玉のような作品を、一年毎に気持ちを新たにする為に、襟を正して再見したい今日この頃です。

 

週末、今更ながらドイツで今年5月に発売した「君の名は。」のDVDを観た。久々に映像の綺麗な面白い作品を観たと思えた。でも!クライマックス、引っ張り過ぎ!いい加減、2人、早く出会えよ!と思ってしまった…