子供が足を止める本屋さん

エマです。

我が家の近所には素敵な本屋さんがあります。何かの際に、この本たちは主人と私の大切な物なので、と店主である女性が会話されているのを聞いたので、多分個人店なのだと思います。恐らくご主人が別の場所でもう1店舗経営しているのかも知れません。2人いる店員さんのうちの1人は娘さんのよう。皆さんとても親切で、絶版物もアンティークとして探してくれます。しかも出品者さんと値段交渉までしてくれるプロの本屋さん。ブック・メッセにも精力的に参加されている個性溢れる本屋さんです。

また時折、新刊を発行した作家さんや翻訳者さんを招待し、閉店後にお客様たちをお招きして、朗読会を行なったりしています。先日新訳の夏目漱石の本「坑夫」を購入した際は、ドイツ語訳が出たばかりの村上春樹氏の新刊の翻訳者さんをお呼びしたのよ、と店主さんが話してくれました。

ショウウィンドウが2つに分けてあり、左側は大人向け、右側は子供向けに毎月テーマを決めて、本や雑貨で素敵にディスプレイしています。

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今月のテーマ「車両」

狭いお店の半分以上が子供向けの本や絵本で占められていて、店主さんの趣味が気持ち良く感じられます。絵本も書籍も洗練された選択で、通り行く人たちを飽きさせず、その足を不図止めてしまいます。クリスマスには聖ニコラウス、復活祭にはウサギのチョコを窓際に並べて、小さなお客様へのおもてなしも忘れません。我が家のちびっ子たちもショウウィンドウの前で必ず立ち止まって、食いつく様に絵本に見入ります。

ざわざわと人や車の絶え間ない動きの中で、この一角だけは時が止まったかのように静かで、時間がゆっくり流れているような、魔法にかかったかのような気分になります。

この辺りは賃貸料・テナント料がかなり高額。昨今の急激な地代上昇で、これまで沢山の個人店がなくなってゆきました。この本屋さんの入る前は、アンティークの古本屋さんが入っていました。どうかこの素敵な本屋さんがずっとずっと此処に留まれますように。

 

ペレのあたらしいふく (世界傑作絵本シリーズ)

ペレのあたらしいふく (世界傑作絵本シリーズ)

 

育児ブロガーさんが紹介していて欲しいと思っていましたが、日本で購入するのを待ちきれずに、先日ドイツ語版で購入してしまいました。紹介されていた通り、とても良い本でした☆